掃き溜め。

強い感情が募ってどうしようもなくなったとき、ここに吐き出すことにした。ふう。

融けない雪のなか

今週のお題「雪」

関東平野に住んでいると、たいていの雪はいつか融けるものと認識することになるが、融けない雪について考えたことはあるだろうか。白くて冷たくて、ときには柔らかく、ときには硬い物体が、常に周りにある環境のことを考えたことはあるだろうか。それは土のように地面に横たわっており、街灯よりもそこらじゅうにあって、空気を冷たく突き刺し、かつ包み込むように存在しているのだ。氷との間を行ったり来たりしているやつとか、まだふわふわ出来立てのやつもあるから、普通に歩いているとつるつるずぶずぶと滑るのだ。寒いところが好きなやつらが周りにいる。ペンギンとか、シロクマとか。そやつらは雪に完全に適合しているから、私がいっぱい転んでいる横で、涼しい顔をして歩いているのだ。ペンギンの群れなんかは結構強気で友好的だから、私がいても逃げ出したりはしないで、しりもちをついている私を見て笑っている。ペンギンの言葉がわからないけど笑っているのはわかるものだ。悔しくなって立ち上がろうとしてまた転んで、それを見て余計に笑うのだ。でも、私は失敗から学べるから、どうすればいいかわかる。ペンギンのよちよち歩きは非常にかわいらしく正直言ってちょっとだけ面白いけど、それが彼らのうまく歩ける秘訣だと私は知っている。それに今面白いのはつるつる転げている私のほうだ。こうかな?真似して歩いてみる。普段の大股歩きじゃなくて半歩ずつ細かく足を前後に動かしてみる。普段と違うという点でとても面白いけれど、融けない雪の中ではこれが常識。私もこれから、だんだん融けない雪に適合していく。失敗を繰り返して、みんなに笑われながら。よちよちと前に歩いていく。